生き物はどうして眠るのか。眠るとは何か。なぜ私たちは夢を見るのか
 この記事は近々リライト予定です。それまでは、文字だらけの少々味気ない記事のままですが、良ければぜひご覧になってください。

皆さん、おはようございます!あ、夜にご覧の方はおやすみなさい(この記事を読んでからおやすみしてね!)

ところで皆さん、毎日しっかり眠れていますか?忙しないこのご時世、「睡眠」の大切さを理解していても、十分な睡眠時間を確保するのは殊の外難しいものです。しくしく。それでもやはり、蔑ろにしてはいけないのが「睡眠」の難儀なところ。

私たち人類は、その生涯の三分の一を眠って過ごすと言われています。そのため、古くから睡眠は人々の重要な関心事の一つでした。そして、眠りの中で見る夢もまた、私たちに様々な感情と知恵を与える摩訶不思議な存在として、高い関心を集めてきたものです。

アイルランド人作家ブラム・ストーカーは、かの有名な『吸血鬼ドラキュラ』の中で「眠り」についてこう記しています。

なんの不安も恐れもなく暮らしている人は、なんと恵まれていることか。彼らにとって眠りは毎晩訪れる祝福であり、甘い夢だけを運んできてくれるものだ

さて今回は、毎晩の眠りがより有意義なものになることを願いつつ、そんな夢と睡眠についてわかっていること、わかっていないことをご紹介しようと思います。

「眠る」とはどういうことか

睡眠と「生」

実を言うと、脳科学の進歩が目覚ましい現代においても「睡眠が何のためにあるのか」は未だ詳しく解明されていません。しかし、私たち人類は眠らないでいると、2週間もしないうちに死んでしまうことは分かっています。つまり、睡眠が生命の維持に必要不可欠な機能であるということ、これだけは確実なのです。断眠と死の因果関係も詳しいことは不明だとか。

では「命あるものは皆眠るのか」というと、そういうわけでもないのが睡眠の難解な点です。複雑な神経系を有する哺乳類、鳥類、爬虫類、魚類はどれも睡眠をとる(恐竜も眠ってたみたい)のですが、1967年の研究にてアメリカウシガエルはどうも全く眠らないでいるらしいことが確認され、両生類に関してはこの常識が通用しない可能性が示唆されているのです。

かと思えば、より下等な昆虫や芋虫、一部の甲殻類など複雑な神経系をもたない生物でも、睡眠のような状態が確認されています。このことから、一部の例外を除き睡眠は神経細胞がもつ固有の性質なのではないか、そう考えることができるのです。

これを証明するような研究結果があります。シャーレに神経細胞の集団を入れて観察するというシンプルな研究です。それによれば、しばらくして神経細胞たちは睡眠のような状態に移行、その状態を壊すと途端にハチャメチャな発火を繰り返す興奮状態になった、というのです。

しかし、そもそも神経系をもたない微生物にも、活動状態と休眠状態のようなサイクルが確認されているため、睡眠が神経細胞固有のものだと断定するのは性急だろうという意見もあります。どうやら、睡眠と「生」の因果関係は想像以上に複雑なようです。

睡眠の効果
理由や起源のはっきりしていない「睡眠」ですが、分かっていることもたくさんあります。その一つが効用です。傷ついた脳や身体の修復、情報の整理と記憶の定着、免疫系の調整と感情の制御。これらが正常に機能するために睡眠は不可欠なのです。

睡眠の種類

睡眠研究が難航している原因の一つが、睡眠に種類があるということです。それらは大きく分けて2つ、「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」と呼ばれています。聞いたことのある方も多いでしょう。レム(REM)とは「急速眼球運動(Rapid Eye Movement)」のことで、この状態のときに私たちは夢を見ることが多いのです。

レム睡眠時の脳内では、覚醒時と同じアルファ波(約10Hz)という脳波が発生していますが、全身の筋肉が麻痺状態にあるため身体を動かすことはできません。しかし、REMの名の通り、眼球のみが高速で左右に揺れ動いているのです。

対して、ノンレム睡眠時の脳内ではデルタ波(3.5Hz以下)が発生しています。このことから、ノンレム睡眠は「徐波睡眠」とも呼ばれていて、これがいわゆる深い睡眠の状態になります。ノンレム睡眠とレム睡眠は周期的に表れ、健康的な若者であればこれを一晩で4、5回も繰り返すのだといいます。

実は、レム睡眠が見られるのは哺乳類と鳥類だけです。こう聞くと、レム睡眠が知的な機能と関係しているのではないかとも考えられますが、カモノハシやアルマジロなどのあまり賢くない生物が長いレム睡眠をとることから、やはり一筋縄ではいかない問題のようです。

どうして「夢」を見るのか

夢について最もよく知られる研究者は、おそらくジークムント・フロイトでしょう。19世紀後半から20世紀前半にかけてオーストリアで活躍した「精神分析学の創始者」です。フロイトは、夢の内容が現実の経験に影響されていることを提唱した人物として知られています。

残念なことに、彼の夢についての具体的な分析(あまりにも性に偏り過ぎている)はほとんど受け入れられていません。しかし、現実が夢に影響を及ぼすという理論は、現在もなお多大な影響力をもっています。特に、新しい経験(最近の経験)が夢に与える影響は疑いようもないことです。

覚醒時と睡眠時の脳波をモニタリングした実験では、夢を見ている時の脳波パターンは、覚醒時のとある脳波パターンを再現していることが確認されました。この現象が、睡眠時の脳が「情報の整理と記憶の定着」を行っていることを裏付けています。

ですが、これまた難解なことに、私たちは時折、これまで一度も経験したことがないような出来事を夢に見たりします。生まれつき耳の不自由な人が友人の声を聞く夢を、足の不自由な人が草原を走り回る夢を見た、なんて体験談も特段珍しいものではありません。

このようなことから、夢は願望を叶えるための機能なのではないかとも考えられます。突飛でファンシーが過ぎる理屈だとも思えますが、夢がその内容で私たちの生活をサポートしているという考え方は、強ち間違ったものではないかも知れません。

「願いを叶えるため」なんて素敵な話ではありませんが、遭遇し得る脅威への対処法を悪夢によって学ぶことで現実の生存戦略に役立てている、という仮説などは、よく理に適っているように思えますから。

最後に

最後までご覧いただきありがとうございます。私たちにとって身近で不思議な「睡眠」についてのお話でした。楽しんでいただけましたでしょうか。

睡眠についての豆知識で有名なものと言えば「イルカやクジラの脳は半分ずつ眠る」と「ウシは立ったまま眠れるが横になったときしか夢を見ない」というものでしょうか。そこで、友人と差がつく豆知識を一つ。「最も睡眠時間の長い哺乳類はトビイロホオヒゲコウモリで、一日のうち約20時間を寝て過ごす

コウモリの餌となる昆虫が短時間しか外にいないため、眠る以外にやることがないのだろうと言われています。かわいそうに。彼らを思えば、私たちの忙しない日々は、ある意味で幸せなものなのかも知れません。あ、だからと言って、しっかり眠ることを忘れないでくださいね。

皆さんが今晩、コウモリの夢でうなされませんように。

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